

TSMCが7月17日、2025年4〜6月期(第2四半期)の決算を発表。売上高は301億ドルとガイダンスを上回り、AIやHPC向けの需要が成長をけん引しました。同社の定義する先端テクノロジーの比率は74%に達し、先端ノードへの移行が加速しています。
粗利益率は58.6%と前四半期比でわずかに低下しましたが、想定以上の稼働率やコスト改善の努力により高水準を維持。海外拠点、とりわけアリゾナ工場の稼働による利益率への影響や、為替の逆風(台湾元高)が一定のマージン圧迫要因となりました。
セグメント別ではHPC関連が売上全体の60%を占め、前期比14%増と最大の成長ドライバーに。スマートフォン(27%)、IoT(5%)なども堅調に推移し、生成AIブームを背景とした先端プロセスへの需要集中が浮き彫りになっています。
TSMCは第3四半期も売上318〜330億ドルを見込み、通期では前年比30%増収を達成する見通しを示しました。一方で、海外工場の立ち上げコストや地政学リスク、為替影響といった構造的課題にも言及。今回は、そんなTSMCの最新決算についてトピックを紹介します。
3nm・5nmが売上をけん引、先端ノード比率は7割超に
今回決算において(これまで通り)最も重要なポイントは、先端ノードの伸長です。同社が「先端テクノロジー」と定義する7nm以下のプロセスは、ウェハ売上の74%に到達。
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