「GIGAスクール構想」で導入された約950万台の端末は、まさに《宝の山》 貴重な"都市鉱山"の資源をみすみす海外に流出させるな

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貴重な都市鉱山の資源が海外に流出する構造になっているという(写真:maruco/PIXTA)
「経済安全保障」の観点からすれば、本来、日本にとっては資源調達力こそが生命線のはずですが、リネットジャパングループ株式会社代表取締役社長の黒田武志氏によれば、じつは日本は大量の「循環資源」を海外に輸出してしまっているといいます。
いわゆる「都市鉱山」と呼ばれる、使用済みの家電製品やパソコンなどが、国内で適正にリサイクルされていないのはどうしてなのでしょうか。黒田氏の著書『私たちは地域の社会課題をビジネスで解決したい 700の自治体と創る「環福連携モデル」』から一部を抜粋・編集する形で解説します。

経済安全保障の観点での「資源循環」の必要性

日本は資源小国とされ、資源自給率が低いため、世界トップクラスの資源の購買国でした。しかし、これからは新興国の伸長により、日本の資源調達力は相対的に下落傾向が続くと見込まれています。

鉱石資源はレアメタル、ベースメタルともに地域的に偏在する形で埋蔵されています。そのため、特定の国への供給依存度が高く、特定の国の供給ショックが全世界の需給に大きく影響する構造になっています。

こうした構造を逆手にとって、資源保有国では、保護主義や資源ナショナリズム的な動き、あるいは他国への外交ツールとして利用する動きが活発化しています。

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