「GIGAスクール構想」で導入された約950万台の端末は、まさに《宝の山》 貴重な"都市鉱山"の資源をみすみす海外に流出させるな

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環境省、経済産業省も旗を振ってはいますが、罰則規定のない促進法のため、全国の自治体にどこまで周知が徹底されるかは現時点では不明です。

環境省は自治体向け説明会を開催するなど、これまでにないほど前向きに取り組んでいますが、やはり、促進法の限界があると言わざるを得ません。

税金で購入された「都市鉱山の製品」は国内で回収を

『私たちは地域の社会課題をビジネスで解決したい 700の自治体と創る「環福連携モデル」』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

民間企業で使用されていたパソコンなどの小型家電製品の処理ルートを、これまでのルートから変更していくことは決して容易ではありません。

しかし、これだけ都市鉱山の重要性が叫ばれ、経済安保の観点からも議論されていることを考えれば、まずは国や自治体など行政で使われている製品、つまり税金で購入された都市鉱山の製品を小型家電リサイクルで回収し、リサイクルすることを議論すべきではないでしょうか。

これが実現できれば、小型家電リサイクルの回収量は大きく伸び、都市鉱山のリサイクルも大きく進むことになるはずです。

また、認定事業者の業界としてもジリ貧傾向の回収量を反転させることになり、業界全体のビジネスとしてのモチベーションも大きく改善するように思います。

さらに、そうなれば、新規に小型家電リサイクル法の認定を取得して参入する、優良で意欲的なリサイクル事業者の参入も増えることになり、業界としての発展にもつながるはずです。

黒田 武志 リネットジャパングループ株式会社代表取締役社長

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くろだ たけし / Takeshi Kuroda

1965年大阪府生まれ。大阪公立大学(旧大阪市立大学)商学部卒業。1989年トヨタ自動車(株)に入社し、国内・海外のアフターマーケット部門の企画業務に従事。2000年トヨタ自動車(株)、ブックオフコーポレーション(株)からの出資を得て現在のリネットジャパングループ(株)を設立。2014年経済産業省および環境省大臣認定を取得し、都市鉱山をリサイクルする小型家電リサイクル事業に参入。2016年東京証券取引所グロース市場上場。700超の自治体と協定を締結し、都市鉱山リサイクルを推進するとともに、障がい者雇用1万人の創出を掲げて「環福連携モデル」の実現を目指している。

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