アリの思考 vs.キリギリスの思考

「問題解決」から「問題発見」に跳ぶための3つの視点

既存の枠や常識にとらわれることなく、革新的な事業や商品を生み出すことができる発想、思考がこれまで以上に求められている。そのような思考は、これまでそれが問題であるとは認識されていなかった「未知の問題を発見する」ことから始まる。
この「問題発見」のための考え方を「キリギリスの思考」と名づける。その対極に位置するのが、「与えられた問題を解決する」=「問題解決」のための「アリの思考」だ。
従来型の秀才が得意とする「アリの思考」から、これからのビジネスプロフェッショナルに求められる「キリギリスの思考」へとジャンプするためには、3つの視点において、物事を考える回路を転回するといい。
すなわち、「ストック」から「フロー」へ、「閉じた系」から「開いた系」へ、そして「2次元(固定次元)」から「3次元(可変次元)」への転回だ。
この連載では、ベストセラー『地頭力を鍛える』の著者が、「アリの思考」から「キリギリスの思考」へと跳べるようになるための転回の方法を詳述する。

広義の問題解決と狭義の問題解決

「従来の枠組みにとらわれない斬新な商品やサービスを開発したい」「顧客に言われたままのことをするだけでなく、自ら能動的に顧客の課題を発見し、提案する人材が必要だ」

これらはビジネスの世界でいつの時代も語られていることであるが、近年、さらにその重要性が高まってきている。言い換えれば、ビジネスにおける問題解決の重要性が、環境変化や技術革新によって下流から上流にシフトしてきているのである。広義の問題解決は、大きく上流の「問題発見」と下流の「狭義の問題解決」に分けられる。この連載では以降「問題解決」という場合には、この「狭義の問題解決」を指すものとする。

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コロナ危機の自動車部品メーカーへの影響は、過剰な設備と人員を抱えていた日産系でとくに深刻。比較的堅調だったトヨタ、ホンダ系も無傷ではありません。世界レベルでの技術開発競争は激化の一途で、生き残りへの再編と淘汰が始まろうとしています。