世界のどの国・地域でも、自立は親離れを意味する。親との同居をやめて、別の場所で仕事を得て独力で生計を立てることが自立だ。しかし、近年では大人になっても親との関係を維持し、実家で暮らす若者が増えているようだ。
就活でも親の影響は大きい。HR総研の調査でも「就職のことでよく相談する人」で最も多いのは「友人(約7割)」だが、次に多いのは「母親(約4割)だ。「父親」にも25%の学生が相談している。親子の間でどんな会話がなされ、親はどんなアドバイスを送っているのだろうか?
HR総研が現在就活中の大学生・大学院生を対象に行った「楽天みん就」との共同調査の中から、「就職活動や企業選択について、親から言われたこと」から探ってみたい。
「自主性尊重」「地元へ」「大手へ」が3大助言
子どもの就活に対する親の態度で目立つのは3つだ。まず子どもの自主性に任せる親がいる。次に目立つのは「地元」を勧める親だ。3番目は特定企業を推奨する親であり、とくに多いのは大手企業(つまり有名で優良な企業)だ。
子どもの自主性を尊重する親は、言葉が温かく子どもを信じているように見える。たぶん、幸せな親子関係なのだと思う。
「あなたの自由にしなさい」(文系・和歌山大学)
「やりがいのある仕事ならなんでもいいよ」(文系・京都府立大学)
「大企業だからいいということはない、と言われた」(文系・早稲田大学)
「自分で納得ができるということがいちばん大事だと言われた」(文系・立教大学)
「自分の行きたいところに行きなさい、有名・大手企業がすべてじゃないと言われた」(理系・日本大学)
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