子どもに任せる理由として、時代が違うことがある。
「親が就活をしていた時代とは、あらゆる事情も変わっているため、親の言うことはある程度でしか参考にはならないので、自分のやりたいようにしたらいい」(理系・鳥取大学)
いまの就活生の親の年齢は50歳前後が多い。この親たちの多くが就職活動したのは1990年の頃。まだ日本がバブル経済に浮かれていた時代だ。当時といまでは日本経済や企業の常識が異なっており、親の経験はまったく役に立たない。子どもに任せるのは賢明だ。
うんちくに富む言葉もある。
「選んでもらうことが幸せなので、こちらから選り好みをしないほうがいい」(理系・神戸大学)
「自分のやりたいことをやればよいが、その後転職するにしても3年は勤めなさいと言われた」(文系・中央大学)
東海地区は地元志向?
今も昔も親は自分の子がかわいい。子どもを目の届く範囲に置いておきたいのは親の情であり、たくさんの親が地元就職を望んでいる。同居とは書かれていないが、通勤が可能なら実家から通ってもらいたいのだと思う。
「地元に残って結婚してほしい」(理系・新潟大学)
「地元で就職してほしい」(理系・豊田工業大学)
「地元の企業を受けろ」(理系・名古屋工業大学)
「地元で働いてほしい」(文系・名古屋大学)
大学名でコメントを抽出したわけではないが、中部地区、とくに愛知県の大学に多いようだ。東京、大阪などに本社のある大手企業の複数の採用担当者から、最も苦労するのが東海地区の採用だと聞いたことがある。配属先、あるいは異動先が全国にわたる総合職ではなく、東海地区限定のエリア総合職採用のほうが採用しやすいこともあると。
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