厚生労働省が10月に公表した「新規学卒就職者の離職状況」の最新データによると、大卒就職者(対象は2015年卒生)の3年後離職率は31.8%と、前年比で0.4ポイント改善された。
詳細を見ると、業種や事業規模によって、離職率は大きく異なっている。たとえば事業規模で見ると、大規模になるほど離職率は低下する傾向にあり、1000人以上では24.2%となっている。それに対し、30~99人では39.0%、5~29人で49.3%、5人未満で57.0%と、規模が小さいほど離職率が高くなっている。
業種別では、電気・ガス・熱供給・水道業の10.8%に比べ、ワーストはその他の66.0%と、実に6倍もの差がついている。以下、宿泊業・飲食サービス業の49.7%、教育・学習支援業の46.2%、生活関連サービス業・娯楽業の45.0%と続く。
長期で見ると、20年間ほぼ横ばいとなっており、3割は入社後3年で離職している状況に変わりがない。
定着率が高い会社を探すのが企業研究のポイント
離職率は、就職活動生が企業研究を行ううえで、注目すべきポイントと言える。一方で、給料など「待遇の良い会社」というのも、企業を探す軸として重視してもいいだろう。そこで今回は、『就職四季報2020年版』(総合版)から、3年以内離職率が低い会社すなわち定着率の高い会社を集計し、さらにそこから年収が高い会社を抽出。「給料が高くて新卒が辞めない会社ランキング」として紹介したい。
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