今回は「新卒を中心に採用し、平均勤続年数が長い会社」を紹介していきたい。ご存じのように日本では、大手企業を中心に、新卒一括採用が採用活動の基本になっている。いろいろ批判もあるが、新卒者をじっくり育成していくやり方にメリットを感じている会社は多いようだ。
また、就活生の中には、どんどん人が辞めていくような会社ではなく、長く勤められる会社はないかと探している人は少なくないだろう。
そこで、『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2019年版掲載データを使い、2018年4月新卒入社者(一部、通年採用や第二新卒などを含む)と、2017年度の中途採用者数の合計に対して新卒採用者が占める割合を「新卒採用占有率」として算出。そこから、平均勤続年数が15年以上で占有率80%以上の会社(採用数が新卒・中途合計50人以上が対象)をピックアップした。該当企業は143社で、それを新卒採用占有率が高い順に並べたのが、「新卒でないと入りにくいが、長く勤められる会社ランキング」だ。
新卒一括採用は大企業中心にまだまだ主流
結果を見ていこう。
ランキング1位は新卒占有率100%で8社が並んだ。100%の中で新卒採用数が78人と最も多かったのが秋田銀行。平均勤続年数16.2年、女性管理職比率も9.2%と高い。短時間勤務制度など子育てをしながら勤務できる各種制度が充実している。
新卒採用数が77人の四国電力は同22.4年。有給休暇取得率85.0%はかなり高い数値といえるだろう。新卒74人採用の伊藤ハム米久ホールディングス傘下の伊藤ハムの平均勤続年数は18.4年で、大卒43人(高専卒1人を含む)、高卒31人とバランスよく採用している。
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