理性的な判断がおろそかになる危険性も…なぜか「推し活」では見境がなくなってしまう人の"悲しい性"

人はつねに理性ばかりを働かせているわけではないという(写真:Fast&Slow/PIXTA)
ふだんは10円、20円の値段の違いにこだわって節約をしているのに、なぜか「推し」のためならいくらでも財布のひもが緩んでしまう――。あなたの周りにもそんな人が1人や2人いるのではないでしょうか。
このように、本来、人間の頭を支配しているはずの「理性」が無意識のうちに曇ってしまう「心理的」なメカニズムについて、池上彰氏の監修書『なぜ人はそれを買うのか? 新 行動経済学入門』から一部を抜粋・編集する形で解説します。
「推し活」が見境なくなってしまう理由
通常、私たちは何か商品を買うとき、いくつもの観点から比較検討し、購入するかどうかを決定します。価格、機能、使い勝手、見た目のデザイン、口コミの評判など、高額商品になるほど後悔しないように慎重になるものです。
この比較検討の際、私たちの頭を支配しているのは理性です。しかし、ものを買うとき、つねに理性ばかりを働かせているわけではありません。
自分の好きなもの、いわゆる推しグッズなどは後先考えずに買ってしまう。そんな人は少なくないはずです。
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