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カレーの「CoCo壱番屋」、業績は堅調だが「既存店客数」14カ月連続の前年同期割れで忍び寄る不安

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客数の減少が止まらないカレーチェーン「CoCo壱番屋」(記者撮影)

カレーチェーン大手「CoCo壱番屋」(ココイチ)が集客に苦戦している。

運営する壱番屋が11月6日に発表した10月の既存店月次実績は、前年同期と比較して0.8%減となった。これで、8月から3カ月連続で前年同期比を下回る結果となった。

全店売上高も前年同期比で100%と横ばい。前年10月と比較すると店舗数は9店増加しているものの、売上高を伸ばすことはできなかった。その大きな要因は、客数の減少だ。実は昨年9月から14カ月連続で、既存店客数は前年同期を下回っている。

ココイチでは昨年8月に食材費や人件費、物流費などの上昇を理由に、値上げを実施した。例えば、ポークカレーはそれまでの税込み570円(東京都、神奈川県、大阪府は税込み591円)から646円(全国一律)に引き上げた。それ以外にもトッピングなど多くの品目を値上げした。

この値上げが引き金となり客離れが発生。値上げした昨年8月の客数は前年同期比を上回ったものの、9月以降前年同期比割れの状況が続いている。

過去は値上げ巧者だったココイチ

昨年8月の値上げでは大きな客離れを招いたが、これまでココイチは、業界屈指の「値上げ上手」といわれていた。例えば、人気のロースカツカレーは2014年4月から19年10月までの5年半で計5度の値上げを実施。14年4月に税込み700円だった価格は、12.5%上昇し788円まで値上げした。

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