技術や知的財産、守り抜けば勝てるのか? オープンイノベーションの権威、チェスブロウに学ぶ

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ホワイトサイズ氏はパネリストとして登壇し、宇宙旅行ビジネスのポテンシャルについて熱弁を振るった。会社自体はまだ赤字だが、先駆的な存在であるヴァージン・ギャラクティック社の動向に、業界全体が注目している。

藤原謙(ふじわら・けん)
1982年大分県生まれ。東京工業大学大学院機械宇宙システム専攻修了。学生時代に小型衛星開発プロジェクトに従事。2008年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に就職。天文衛星プロジェクトや将来技術の開発に従事。2011年、社内休職制度を利用し、カリフォルニア大バークレー校ハースビジネススクールに留学。フルブライト奨学生

「20万ドルの宇宙旅行チケットに対し、前払金を支払って、予約した人が500人以上います。これが、軽自動車1台分ぐらいの費用にまで下がれば、宇宙旅行に行く人はさらに増えるでしょう」

藤原さんは、帰宅後すぐ、もらった名刺のアドレスにメールを送ってみた。すると、すぐに本人から返信があった。

「(君の変なヒゲは)Mobemberだったのか! うちの会社でもはやったよ。ところで、ビジネススクールの学生を対象に、サマーインターンを探しているんだけど、興味ある?」

藤原さんはすぐに応募してみたが、残念ながら最終選考で落選。しかし、この経験が自信となって、シリコンバレーの宇宙ビジネス関連のベンチャー企業で夏の間、働くことになった。

「シリコンバレーの懐の深さを、垣間見た気がしました。珍妙な格好をした、英語もカタコトの日本人を気軽に受け入れてくれて、しかも、CEO本人がメールに返信をくれる。こういうネットワーキングから、イノベーションが生まれていくんだと、あらためて思いました」

ナイジェリアで“激ヤセ”研修

近年、アメリカのビジネススクールでは、新興国での開発援助や社会的企業の起業教育に力を入れている。

UCバークレーでも、「International Business Development」(国際ビジネス開発)は、学生の約半数が選択するという人気科目だ。藤原さんも2012年1月から5月まで、受講した。

受講を希望する学生は、次の3つの項目に沿って、希望を提出し、大学がプロジェクトを割り当てる。参加者の半分はアフリカ、南アメリカ、インドなどの新興国を希望する。

*営利/非営利
 *希望する地域
 *冒険的な要素をどのぐらい望むか(5=リスク大、1=リスク小)

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