なぜ日本の即席麺は世界ブランド化できたか ガラパゴスから世界のリーダーへ

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 日本の製品は、高い品質を誇りながら、中国マーケットにうまく食い込めていない。その最大の理由は、ブランド戦略の甘さにある。このコラムでは、北京電通に7年駐在し、グローバル企業のブランド戦略のコンサルティングを手掛ける著者が、中国人の心を掴むためのブランド創りを解説。ビジネスの現場で起きている事実をベースに、実践的なブランド戦略を発信する。  
中国の天津で開かれた「世界ラーメンサミット」ではカップヌードルが大きい存在感を示した(写真:AP/アフロ)

中国で開かれた「世界ラーメンサミット」

2012年5月、中国で「第8回世界ラーメンサミット(World Instant Noodles Summit)」が開催されました。WINA(世界ラーメン協会)主催のこの国際会議は、1997年の東京大会を皮切りに隔年で実施されています。毎回、世界中の主要インスタントヌードル企業が一堂に会して、業界の健全な発展のための会議を行っているのです。

昨年は、「康师傅(カンシーフ)」ブランドで知られ、中国最大にして世界一のインスタントヌードル企業である中国のTingyi (CI) Holdingsがホスト企業となって、お膝もとの天津・開発区で華々しく実施されました。ウェルカムパーティから足掛け3日間、会員企業代表による総会、安全性と品質向上をテーマとしたシンポジウム、康师傅の工場見学、記者会見、ガラパーティなどが行われました。

参加者はTingyiの魏应州会長、日清食品ホールディングスの安藤宏基社長をはじめとする世界16カ国/地域の主要ラーメン企業のトップに加え、丹羽宇一郎在中国特命全権大使(当時)、中国国家商務部高官、プレス関係者など約600名でした。

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