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破産した中国EVメーカー「威馬」 復活への難路。知的財産権の侵害、発火事故、販売台数水増し…

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2023年10月に破産申請した威馬汽車。写真は2018年撮影(写真:Qilai Shen/Bloomberg)

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世界最大規模を誇る中国自動車市場の競争が激化の一途をたどっている。EV(電気自動車)の死亡事故や誇大広告問題も発生し、消費者は新エネルギー車の安全性に懸念を抱き始めた。ある破産したEVメーカーは再起を目指すものの、茨の道が待ち構えている。

中国の新興自動車メーカーの1つ、威馬汽車(WMモーター)は2015年に沈暉氏によって設立された。ニオ、小鵬汽車、理想汽車といったアメリカ株式市場に上場する中国メーカーに次ぐ地位を築いていたが、その好調さは長くは続かなかった。

2018年、威馬汽車は他社の知的財産権を侵害したとして、裁判所から多額の損害賠償を命じられた。自社製品の発火事故も多発し、同社はバッテリーサプライヤーを急遽変更したことで大きな経済的損失を被った。

それだけではない。大規模な宣伝キャンペーンを展開した新製品は量産開始が遅れているほか、販売台数の水増しなど、さまざまな問題が発生している。

2023年10月に破産申請

泥沼にはまった威馬汽車は2022年下半期以降、生産・営業がほぼ停止し、株式上場も2度失敗に終わった。そして2023年10月、破産申請するに至ったのだ。

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