中国EV「小鵬汽車」、VWへの技術供与が収益源に 1~3月期にソフトウェア関連などの売上倍増

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小鵬汽車にとって資本提携先のVWへの技術供与が儲かるビジネスになりはじめた。写真は広東省肇慶市にある同社の研究開発拠点(小鵬汽車のウェブサイトより)

中国の新興EV(電気自動車)メーカーの小鵬汽車(シャオペン)が、新たな収益源を手に入れた。資本提携先のドイツ自動車大手、フォルクスワーゲン(VW)グループに対する技術供与が生み出す利益のことだ。

同社が5月21日に発表した2024年1~3月期決算では、損益計算書の「サービスおよびその他事業」の項目に、前年同期の2倍弱に当たる10億元(約218億円)が計上された。その中には、VWに供与したプラットフォーム(車台)関連やソフトウェア関連の技術の対価が含まれている。

「この(資本提携を機にスタートした)ビジネスは利益率が高い」。小鵬汽車の副総裁(副社長に相当)を務める張暁楓氏は、決算説明会でそう率直に述べた。

赤字額が約4割縮小

小鵬汽車の1~3月期の総売上高は65億5000万元(約1426億円)と、前年同期比62.3%増加した。一方、純損益は13億7000万元(約298億円)の赤字だったものの、損失額が前年同期より約4割縮小した。

中国のEV市場で価格競争が激化するなか、小鵬汽車が赤字を大幅に減らすことができたのは、VWからの収入の貢献が小さくないと見られる。決算報告書によれば、1~3月期は本業の「自動車販売事業」の粗利率が5.5%だったのに対し、サービスおよびその他事業の粗利率は53.9%に上った。

その結果、1~3月期の事業全体の粗利率は12.9%と、前年同期比で11.2ポイント、直前の2023年10~12月期比で6.7ポイント上昇した。同社の説明によれば、本業の収益性改善と(VWへの)技術供与の継続を通じて、今後も11~16%の粗利率を維持できる見通しだという。

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