なぜ日本は「エセ日本人」だらけなのか?

「健全な愛国心」と「不健全な愛国心」

日本人はどうやって日本人になるのだろうか? そんな誰もが意識したことがないことを、グローバル化という視点でとらえていくとどうなるだろうか? 21世紀のグローバル化が私たちに突きつけている問題は、国際標準語(英語)を話す国際人になることではない。日本人という確固たるアイデンティティを持って、世界を舞台に活躍できる人材になることだ。
しかし残念ながら、日本で日本人の両親から生まれ、日本の教育を受けて育つと、真の日本人にならない。一人娘をアメリカと中国の教育で育てたジャーナリストが、その経験を基に、日本人とは何かを問いかける。
オリンピックなどの機会を除いて、われわれが日の丸を目にすることはまれだ(写真:AP/アフロ)

日本人に欠けている4つの要素

「私たちはどうやって日本人になるのだろう?」

今回から始めさせていただく連載のテーマは、これである。こう書いただけで、「???」と思う方が大半だと思う。中には、そんな当たり前のことが、なぜ原稿のテーマになるのか? と言う方もいると思う。

なぜなら、ほとんどの日本人は、「自分は自然に日本人になった。日本人になるために、なにか特別なことなんかしなかった」と思っているはずだからだ。日本で、日本人の両親から生まれ、日本の学校に通い、日本で育てば、誰だって日本人になるに決まっている。そう思い込んでいるからだ。

しかし、それは本当だろうか?

実は、私はあるときからそうは思わなくなった。日本で日本人の両親から生まれ、この国で教育を受け、この国で育っただけでは日本人になれない。なれるのは、日本人というアイデンティティを持たない、日本人とは呼べない「エセ日本人」だけだ。

こう書くと、「えっ、ということは今の日本人の大半が日本人でないということになりますが?」と聞かれるが、そのとおりではないだろうか。今の日本人の大半は、私が信じる日本人ではない。

なぜなら、まず、日本に対する健全な愛国心、郷土愛がない。次に、日本の歴史を知らなすぎる。続いて、異文化を知らない。さらに、世界標準語(英語)を話せない。

人類の歴史上、最も世界が狭くなったこのグローバル時代に、この4つの要素を欠いていたら、どうやって自分の人生を切り開けるのだろうか?

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