暗黙の「社内ルール」を察しない残念な人たち 「字面通りに取る」だけの人はうまくいかない

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また、仕事におけるコミュニケーションでは、誰かから指示を受けて仕事するときの5W1Hはとても重要です。特にいつまでに(When)の指示と確認、これは必ず押さえておきたいところです。

たとえば、「できるだけ早くお願いね」という言葉が「今すぐやってほしい」、「無理しないでほしい」は「無理してでもやってくれ」という真逆の意味である会社もあります。あるいは「今度飲みに行こう」というのはただの挨拶であって、実際に飲みに行くことはほぼないという業界もあります。

ある旅行会社は「会議は9時スタートです」と案内があった場合、「8時55分には着席していなさい」。ちなみに当方が勤務していたリクルート社は9時に机を立ち、会議の会場に向かえば問題なし。蕎麦屋の出前のような基準でした。これだけ、いつまでに(When)は言葉にしたものと実態の期待値は違うのです。

このように、職場でコミュニケーションをとる際、同じ言葉を伝えているのに、その意味が微妙に違ってくることがあります。それを理解せず、ローカルマナーを見逃してしまうと、場違いな言動をしてしまったり、よかれと思ってやったことが裏目に出てしまい、結果、仕事がやりにくくなることがあるので注意が必要です。では、どうしたらいいのか?

仕事で「LINE会話」をしていないか?

ローカルマナーにおいて必要なのは「察する力」です。周りの様子を見ながら、「あ、この会社は時間に対してルーズなんだな」とか、「こういう褒め方をするということは、きっと嫌味なんだな」といった「察する力」をもって、コミュニケーションをすることが重要です。

会社において、何をもって周りから評価されるような存在になれるのかといえば、やはりコミュニケーションの力が大きいと思います。仕事をしていく中で、まず大前提として覚えておかないといけないのは、「仕事のコミュニケーションと日常=プライベートのコミュニケーションは違う」ということ。

プライベートでは、「目的のない(一方的な)コミュニケーション」というものが成立します。電話やメール、今ならLINEを使って、誰かに「ちょっと聞いてよ」と自分の感情や思いを一方的に伝えることは、家族や友達関係ではよくあることです。たとえば、職場で上司にしかられて気分が悪いので愚痴を聞いてほしかったり、あるいは逆に仕事がうまくいったので誰かに自慢したかったり。自分が思ったことを一方的に話したいときが、皆さんにも多かれ少なかれあると思います。

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