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ライフ #日本野球の今そこにある危機

「選手たちがうまくなる環境がここにはある」王貞治が感嘆した"税金に頼らない"野球による町おこしの凄み

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一般的な自治体主導のスポーツ振興事業では、スポーツ大会やスポーツ教室を開催するなど「競技」に特化した事業を行うものだが、桐生市のイベントは一味違っている。

8月23日 球都桐生歴史館オープン記念式典 各世代日本一の名将対談
8月24日 木暮洋×阿久沢毅スペシャル対談
8月26日 東京六大学 野球教室 慶應義塾大学野球部編
8月27日 YouTube「上原浩治の雑談魂」公開収録in球都桐生ウィーク2025
8月31日 本町フードスタジアム&仲町スナックスタジアム
9月4日 広沢球場サブグラウンド改修視察会
9月10日 JR桐生駅ダイヤのA「沢村栄純投手」モニュメントお披露目式

競技に関わるイベントもあるが、多くは「野球ファン」が注目するような、バラエティあるメニューだ。

YouTube「上原浩治の雑談魂」公開収録in球都桐生ウィーク(写真提供:球都桐生プロジェクト)

競技一辺倒ではない「野球文化」

桐生市には稲川東一郎(1905~67)という野球指導者がいた。自宅に選手を住み込ませて戦前・戦後の桐生中学・桐生高校を1度ずつ甲子園で準優勝に導いた。この「伝説の名将」の薫陶を受けた野球人の話も意義深かった。

野球は単に競技だけでなく、その周辺に歴史や文学、アート、音楽など多様な「野球文化」を派生させている。「クラウドファンディング」で幅広いファンの支持を集めるためにも、競技一辺倒ではなくカルチャー的な側面や、エンタメ性も盛り込んだ展開になっているのだ。

「球都」とは単に「野球が強い町」のことではなく「豊かな野球文化が花開く町」ということなのだと思う。

仲町スタジアム最終パレード(写真提供:球都桐生プロジェクト)

ただ「球都桐生」の核心部分は、こうした「野球文化」にあるのではない。拠点のKIRINAN BASEには、弾道計測器「ラプソード」やバットスイングを計測する「ブラストベースボール」、体成分分析と栄養評価ができる測定器「インボディ」など様々な計測機器を備えた、「フィジカル測定」と野球に特化した「パフォーマンス測定」ができる「球都桐生野球ラボ」がある。

球都桐生野球ラボ(写真:筆者撮影)

NPB球団のような先進の施設を、小中学生でも安価に利用することができるのだ。

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