
「市場の番人」――。日夜株式市場を監視し、相場操縦やインサイダー取引などの不公正な取引を調査する証券取引等監視委員会(監視委)は、畏怖を込めてそう呼ばれている。ひとたび不公正な取引を発見すれば、金融庁に対して課徴金の納付命令の勧告や、検察に刑事告発を行うこともある。
投資家を守り、市場機能の健全化を促すという目的のため、その絶大な権力を適切に行使しているか、監視委はその真価を常に問われる立場でもある。そんな市場の番人が今回摘発に踏み切ったのは、どのような案件か。
※本記事は2025年7月15日に「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています
知人から得た情報を基に
勤務先による別会社の買収について事前に聞きつけた従業員の男が、その情報を知人に漏らし、その知人が情報公開前に株式を購入して利益を得た――。
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