60代で機能が半分まで落ちる"腎臓"→じつは寿命を決める超重要な臓器だった 「100歳まで生きるための簡単ケア」 

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腎臓大復活
腎臓は「沈黙の臓器」です。そのため、「気がついたときには、すでに腎機能がかなり落ちてしまっていた」という事態に陥る人が後を絶ちません(写真:vectorfusionart/PIXTA)
昔といまを比べると、腎臓病の常識は大きく変わりました。たとえば、以前は「腎臓が弱い人は運動なんかしないで安静にしているほうがいい」「腎臓病になったら非常に厳しい食事制限に耐えなくてはならない」「腎臓病はいったん悪くしたらよくならない」といったことが当たり前とされていました。
しかし、これらはすべてウソ。いまは腎臓病の人も適度な運動をするほうがいいとされていますし、食事もちょっとした工夫で普通の人と変わらないものが食べられるようになっています。もちろん「腎臓病はよくならない」というのも誤りで、「腎臓リハビリ」というメソッドを実行すれば、着実に進行を抑えたり病状を回復させたりできるようになっているのです。
この「腎臓リハビリ」のメソッドの提唱者として、従来の腎臓治療の「誤った常識」を大きく変えてきたのが上月正博・東北大学名誉教授。上月教授は、新著『腎臓大復活』の中で、腎機能を強化して人生をよみがえらせていくためのノウハウを惜しみなく紹介しています。
以下では、その上月教授が「健康寿命を延ばすうえでの腎臓の重要性」について解説します。

腎臓は体の「浄化装置」

腎臓はわたしたち人間に欠かせない「浄化装置」です。この浄化装置がストップしてしまったら、もう人は生きていけません。

腎臓大復活: 100歳まで人生を楽しむ「強腎臓」の作り方
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ちょっと考えてみてください。腎臓という浄化装置が働かなくなってしまったら、おしっこを出したり血液をきれいにしたりすることができなくなって、体中を毒素や不要物を含んだよごれた血液が回り出すことになります。

これは、トイレ、キッチン、お風呂などで出た生活排水を外へ出せなくなって、家中が汚水であふれかえるようなもの。家がそんな状態になったら、もう生活できません。すなわち、腎機能がストップして排水や浄化のシステムが働かなくなると、人の体はたちまち「汚水」であふれかえるような事態に陥ってしまうのです。

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