日本の「野球離れ」が止まるほどのインパクトだったが…。「大谷バブル」はいつ弾ける?野球界に迫るタイムリミット

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(写真:Icon Sportswire/gettyimages)

9月末をもって、今季のMLBのレギュラーシーズンは終了した。ナショナル・リーグ、ロサンゼルス・ドジャースに移籍して2年目の大谷翔平は、今季も傑出した成績を残した。

「本塁打」は、フィリーズのカイル・シュワーバーの56本に次ぐ55本。大谷はラスト2試合の時点でシュワバーに2本差に迫っていたが、ドジャースのロバーツ監督は、この試合、大谷に完全休養を取らせた。

「ホームランのタイトルなどどうでもいい、彼がMVPなのは間違いないのだから」ということだった。

翌日の最終戦で、大谷は55本目の本塁打を打った。もし休まなければ、タイトルを取っていた可能性はあるだろう。

野球の統計学が示す「大谷のすごさ」

「打点」は102でリーグ6位、「打率」は.282で13位、本塁打、打点、打率のいわゆる「打撃三冠」では、大谷は3部門とも1位ではなかったが、一般的な指標として近年重視されるOPS(出塁率+長打率)は1.014で1位、ナ・リーグでは唯一の「10割超え」。MLB全体でもヤンキースのアーロン・ジャッジの1.145に次ぐ2位だった。

今は、こうした従来型の「野球記録」よりも、野球の統計学セイバーメトリクスに基づいたWAR(Wins Above Replacement)という指標のほうが重要視される。WARは、安打、本塁打、盗塁、犠打、犠飛、四死球、三振などの打撃記録、ポジション別の守備記録、さらに投手記録を組み合わせて複雑な計算式で算出される。

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