男性の【時短勤務】経験者は6.8%という現実も…「女性活躍」の陰で女性が抱える"見えづらい本音"

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たとえば、以下に挙げるものを実践すると、周囲に気兼ねなく育休を取りやすくなります。

・代替要員を確保する方針を明確にし、内部の配置換えや短期派遣社員の受入れでカバーする
・業務を見直し必要性の低い業務は廃止する
・業務を引き継ぐ社員にフォロー手当を支給する

なお、女性活躍を目的として導入する施策は、男性社員も同様に活用できなければなりません。男女共に公平に働きやすい会社を目指すことが、女性社員の感じる理不尽の解消につながります。

(2)管理職とのコミュニケーション

女性活躍を実現するためには、管理職と女性社員のコミュニケーションも重要となります。まず、管理職にアンコンシャス・バイアスがあると、会社の女性活躍の施策が進まないどころか、「男性が育児短時間勤務をするのか」などのジェンダーハラスメントにもつながりかねません。

研修等を行い、女性社員を取り巻く問題について理解してもらい、そのうえで女性社員の本音を汲み取った、

・労働時間や業務の割振り
・両立支援制度の利用受付
・キャリア展望に関する面談

ができるよう日頃からコミュニケーションを取るようにします。その際に、女性社員に期待する役割や業務を明確に伝えておくことも、働きやすさにつながります。

部下の定着率や意欲が高い部門でのコミュニケーション事例を社内で共有し、実践する場が望まれます。

(3)社員へのキャリア支援

21世紀職業財団「子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究 2022年2月」では、キャリア展望を持つために、「キャリアデザイン研修」と「上司との定期的なキャリア面談」が効果的であることが明らかになっています。

これは、研修により、これまでの経験や保有能力の棚卸しを行い、キャリア面談で自身の考え方や希望を述べ、コミュニケーションを図ることにより、キャリアの見通しが立ち、定着や意欲向上につながるためです。

上司がキャリア面談を行う場合に「傾聴の姿勢」が大切なことは言うまでもありませんが、「場面設定」も大事な要素です。温かい雰囲気のなかで、社員が落ち着いて話せる面談を行いましょう。

査定面談とキャリア面談を合わせて行う会社は少なくありませんが、査定面談では社員から本音を聴きだすことは難しいため、キャリア面談とは分けて実施するほうがよいでしょう。

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