「地方国公立は歳を取れば取るほど入りにくい」 京都大学に12年在籍も中退→42歳で医学部を目指して再浪人した彼の挑戦

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「42歳からもう一度、医学部受験にゼロから取り組むというドキュメンタリーを撮ろうと思い、YouTubeで世の中の人に医学部に行くと宣言しました。ですが、最初は自分もまだまだ医学部受験を舐めていたと思います。かつて自分が大学受験をしたときと同じように真剣に何カ月かやれば戻ると思っていましたが、予備校講師の隙間時間で真剣にやれば戻るってわけではありませんでした」

この再度の浪人1年目は「無惨な成績だった」と振り返るビリおじさん。

センター試験では75%程度しか取れず、前期試験では愛媛大学医学部、後期では岐阜大学医学部を受けますが全滅に終わります。

浪人生活2年目は共通テスト1年目。2次試験の対策をしたこともあって前期で受けた琉球大学医学部、後期で受けた山梨大学医学部はそれなりに善戦したようですが、またしても共通テストのパーセンテージが足りなかったことと、面接点が低かったことが響いて落ちてしまいました。

再度の浪人も3年目に突入したビリおじさんですが、ここで彼は私立大学を受ける決意をします。

「地方国公立は歳を取れば取るほど入りにくい」

「国公立は、前期と後期は琉球大学を受けたのですが、大阪医科薬科大学の過去問が国公立の問題と傾向が似ていたために受けてみようかなと思ったんです。私立はお金がかかるので家族でも話し合って、安いに越したことはないから琉球大学に行ければいいけど、妻の仕事も大阪にあったので、『大阪の方が、便がいいかもしれないね』という話にもなりました」

この年は共通テストが85%で、河合塾の共通テストリサーチでも琉球大学の医学部でB判定が出たように、着実に力をつけていたビリおじさん。しかし、2次試験で失敗をしたことと、昨年度よりもさらに面接点が低くなったことから、「地方国公立は歳を取れば取るほど入りにくいと思った」といいます。

幸い、併願で受けていた大阪医科薬科大学に合格できたため、無事に再度の3浪で長い間夢見続けていた医学部に入ることができました。

勉強配信をするビリおじさん(写真:本人提供)
医学部受験に向け勉強をするビリおじさん(画像:本人提供)
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