「地方国公立は歳を取れば取るほど入りにくい」 京都大学に12年在籍も中退→42歳で医学部を目指して再浪人した彼の挑戦

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ビリおじさんは愛知県名古屋市の港区に、建設業を営む父親と、専業主婦の母親の間に生まれ育ちました。高学歴家庭ではなかったようですが、小さい頃はKUMONに通わせてもらい、公立小学校までの成績はいい方だったそうです。

「中学受験はしようと思ったことはないのですが、母親から『あんたみたいな子は世の中にいっぱいいるから、井の中の蛙になってはだめだよ』と言われ、受けてみるかとすすめられたのが東海中学校でした」

受験の3カ月前から東海中学校の過去問を買ってもらって勉強を始めたビリおじさんは、なんとか東海中学校・高等学校に合格することができました。

東海中学時代のビリおじさん(●)(写真:ビリおじさん提供)
東海中学時代のビリおじさん(中央左)(画像:ビリおじさん提供)

「京都大学や神戸大学がいい」

愛知県でも有数の進学校、東海中学校・高等学校に進学したビリおじさん。

「周囲が優秀だったから衝撃を受けた」と語る学生生活は刺激的でした。

「中学受験の勉強もあまりしてなかったのでエネルギーがありました。中1の中間・期末テストではここが大事だから頑張ろうと思って、一生懸命勉強した気がします。頑張って半分より上にいられれば、この学校でもついていけるかもしれないと思っていました」

一生懸命勉強した甲斐もあってか、入学当初は同級生400人中の上位100番くらいの順位でした。しかし、中学で水泳部、高校でアメフト部に入り、部活に熱中したこともあり、高校生活の後半では200位くらいでギリギリ半分くらいになっていたそうです。

志望校については、高校1年生で関西の大学を同級生と見に行ったときに、京都大学や神戸大学がいいなと考え始めます。一方で、周囲の多くが目指す医学部を、自分も目指すかどうかは高校3年生の最後の最後まで悩んでいました。

「うちは医者家系ではないし、僕も生物が好きだったので、生物を勉強しながら手に職がついたらいいなって感じでした。だから医学部を選ぼうとしていたのですが、農学部や理学部も選択肢に残っていて、そこまで『医師じゃないといけない!』とは思いきれていませんでした」

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