「西洋スタイルの礼拝 → キリスト教式の礼拝 → チャペル」に行きついたのかもしれませんね。ネイティブスピーカーは、英語でmorning serviceと言われると、教会で行なわれる礼拝のことを連想するようです。
「そうは言っても、『無料の礼拝』って、そもそも礼拝って無料だし、ちょっと変だと気づきそうだけど……」と筆者は疑問に思ったりもしたのですが、それでも「チャペル付きホテル」という風に情報処理されてしまうものなのですね。もしWestern Styleではなくて、Japanese Style(和風)だったら、仏式か神式の礼拝だと思ったのでしょうか…。
まあそれは置いておいて、「名古屋はモーニングが有名だよ」というのを、この和製英語を使ってNagoya is famous for morning services at cafés.なんて言ったら、「名古屋は喫茶店での朝礼拝が有名だよ」という意味になってしまいますね。面白がって筆者もネットで検索してみたら、
なんてホテルもありました。「当ホテルのモーニングサービスには、無料のトーストとコーヒーが付いています」という意味なのでしょうが、「無料のトーストとコーヒー付きの朝礼拝」と勘違いしてしまうネイティブスピーカーもいる? いや、さすがにこれは気づきそうですけどね……。
今回はもうひとつ、一緒に気を付けてほしい和製英語があります。「ホテル」&「モーニング」つながりで、「モーニングコール」という表現も和製英語だと覚えておいてください。英語ではa wake-up callと言います。これは、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
同僚に「モーニングサービス」の意味を教えるついでに、「日本人はよく『モーニングコール』という表現も使うけど、どんな風に聞こえる?」と聞いたら、モーニングコールは「間違っているけどa wake-up callのことかなと想像はつく」とのことでした。
この後も、彼はホテルを探し続けていましたが、どこも満室ばかり。唯一空いていた某有名シティホテルは、1泊7万円! ちょっと悪戯な笑顔を浮かべて、「もうここに泊まるしかない!!」と嬉しそうに言っていました。
You wish! (ムリ、ムリ!)
その彼のはかない夢は破れ、出張2日前にキャンセルが出て、無事にa budget hotelに予約が取れてしまったようです。残念でした(笑)。でもEnjoy the breakfast special! (モーニングサービスをご堪能あれ!)
シンデレラの魔法が解けるとき
筆者は英語研修の際、自宅学習の一環として多聴・多読をよく勧めています。レベルに合わせて、市販のリーダー(読みもの)や映画、ドラマなどを読んだり観たりしてもらい、定期的にクラスメートの前で、気に入った作品を紹介する時間を作っています。
プレゼンテーションの練習にもなりますし、面白いものはお互いにシェアすることで、ほかの人の学習動機にも結び付きますので、とても効果的なのです。筆者も知らなかった面白い映画や本を教えてもらえるので、いつも楽しみです。今回は、先日とある企業での映画紹介の際に遭遇した和製英語を取り上げてみましょう。
ハナコさんは20代後半、営業アシスタントをしています。彼女が紹介してくれた映画は、実写版「シンデレラ」でした。最近DVDやブルーレイが発売になったようで、さっそくレンタルしたのだとか。女性は年齢を問わずプリンセスものがお好きな方が多いようで、クラスメートの女性陣は皆さんI watched it too!と沸き立っていました。
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