東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #近視は病気です

味を変えるのではなく、味わう感覚を変える。電気味覚を使った発明で減塩食の人を助ける「エレキソルト」開発の裏側

7分で読める
  • 宮下 芳明 明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 教授
  • 窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

宮下:大学の研究室だけではとてもできませんでしたが、キリンホールディングスのご努力の結果、持ち運びできる軽さで、価格も2万円を切ることができました。

味覚メディアの研究で食体験が変わっていく

窪田:スプーンの中に、電源装置も組み込まれているんですよね?

宮下:高度なコンピュータもです。実際に体験してみてもらうと分かるのですが、まるで普通のスプーンのように使っていただけるサイズや重量になっていると思います。発売当初は数量を限定した抽選販売となっていましたが、おかげさまで好評をいただき、製造数量を少しずつ増やして、お届けできるお客様を増やしてきました。

窪田:これまで健康のために塩分を控えていた人たちが、減塩食でも美味しく食べられるようになるのですから、素晴らしい研究ですよね。

『13歳から挑むフロンティア思考 イグ・ノーベル賞受賞者が明かす「解なき世界」を生き抜くヒント』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

宮下:ありがたいことに、たくさんの反響をいただいています。そうした声を聞けることも、研究の喜びの1つです。キリンホールディングスでは市場で販売して得られたデータをもとに、搭載技術をブラッシュアップし、さらに使いやすく効果の高い製品になるよう改良に取り組んでくださっています。

エレキソルトスプーン以外にも、私の研究室では味覚メディアに関する研究を続けています。皆さまの役に立つ製品として実用化を目指しているものもありますので、ぜひ今後の私たちの活動にも期待していただきたいと思います。

窪田:宮下先生の研究によって、私たちの食体験が変わっていきそうです。今後の研究も楽しみにしています。

次回は、私が発想した近視を抑制する「クボタグラス」の開発について、宮下先生とお話ししたいと思います。

(構成:ライター安藤梢)

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象