
「近視になるのは仕方がない」の誤解
窪田:昨年9月、科学界の最高権威である全米科学アカデミーから、「近視は疾患として認定し、国家的に対策を打っていかなければならない」とする提言がありました。
今や近視は世界で認識された課題ですが、日本ではほとんど話題にされていません。神保先生は国際安全保障の専門家ですが、こうした目の問題についてはどう思われますか?
神保:実は私も窪田先生が書かれた『近視は病気です』を読んで、初めて知ったことがたくさんありました。私自身、目の問題を抱えていて、度数はマイナス6.0の強度近視で老眼も入ってきています。
メガネをかけたり外したりが面倒だったので多焦点コンタクトレンズにしたのですが、それも正しい度数で矯正していかないと文字が読みづらくて……。今、50歳なのですが、今後どうなるのだろうと不安ですね。学者で本が読めないなんて、致命的ですから。