「寝る間を惜しんで働く」リーダーが、AI時代に"最も生産性が低い"と断言できる理由

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居眠りするビジネスマン
睡眠不足で脳のパフォーマンスが落ちているリーダーは、重要な「決断」ができません(写真:EKAKI/PIXTA)
「リーダーは誰よりも早く来て、誰よりも遅くまで働くものだ」
「寝る間を惜しんで働くのが美徳だ」
かつては称賛されたこの「モーレツな働き方」が、AI時代においては組織を崩壊させる「最大のリスク要因」になるとしたら、どうだろうか。
新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』の著者・三浦慶介氏は、AI時代において、リーダーの十分な睡眠は「努力」ではなく、もはや「義務」であると指摘する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、脳科学が証明する「決断疲れ」の恐怖と、一流のリーダーがあえて「睡眠」を重要な仕事と位置づける理由を解説する。

リーダーの仕事は「作業」ではなく「決断」

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

そもそも、リーダーやマネージャーの仕事とは何でしょうか。部下の管理でも、資料の修正でもありません。本質的には「決断すること」です

A案で行くか、B案で行くか。このプロジェクトに投資するか、撤退するか。このリスクを許容するか、回避するか。

正解のない問いに対して、責任を背負って「こっちだ」と決めるのが決断です。そして、決断とは本質的に「何かを捨てること(トレードオフ)」です。

何かを選べば、選ばなかったほうの可能性を捨てなければなりません。そこには必ず大きな精神的負荷がかかります。

これこそが、AIには代替できない、人間に残された最も重要な仕事です。

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