安全な暮らしが、人類の脳をどんどん小さくさせている
窪田:リスクテイキングしながら違う環境に行ってみることは、私も大事だと思います。
この数万年で、私たち人類の脳はどんどん小さくなっていると言われています。その理由について、生活が安全になったからだという説があるんです。
原始時代は食べ物を確保するのも今よりずっと大変で、一歩先にどんな困難が待っているかもわかりませんでした。
同じような日は二度となく、つねに異なる状況の中で、頭をフル回転させながら危機を回避して生きていた。それによって、当時の人類の脳は鍛えられていたというんです。
高橋:そうかもしれません。僕は都市の社会は、例えていうなら養殖いけすのようなものだと思います。決まった時間にエサがまかれて、口をぱくぱくしていればとりあえずは死なない。でも、食べているものも見ている景色もいつも同じですよね。



















