中国の人気景勝地である北京の八達嶺長城、陝西省の西安城壁、安徽省の黄山などでは、2026年の春節(旧暦の正月、今年の元日は2月17日)の大型連休中、昨年の春節には見られなかった光景が出現した。一部の観光客が「外骨格ロボット」のレンタルサービスを利用し、急な坂道や階段を軽快な足取りで登っていたのだ。
外骨格ロボットは、人体の動きを補助・拡張する電動のウェアラブル機器だ。装着すると昆虫や甲殻類の殻(外骨格)のように身体を支え、モーターなどの力で人の身体能力を補完・増強してくれる。(訳注:外骨格ロボットは「パワードスーツ」とも呼ばれている)
それが中国各地の景勝地に導入されたのは、レンタルサービスを最初に手がけた山東省の泰山の成功がきっかけだった。25年5月の労働節(メーデー)の大型連休中、外骨格ロボットをレンタルして泰山に登る観光客の動画がSNS上で話題を呼び、累計再生回数は5億回を超えた。
研究開発に半世紀超の歴史
この動画は、外骨格ロボットの利点を一般消費者にわかりやすく伝えると同時に、泰山以外の景勝地もレンタルサービスをこぞって導入する原動力になった。
「25年は、ロボット市場の裾野が産業向けからコンシューマーに広がる転換点だった。人々はAI(人工知能)やヒト型ロボットの劇的な進化を目の当たりにして、それらを抵抗なく受け入れ始めている。外骨格ロボットは人々の生活により密着した製品であり、計り知れない可能性がある」
外骨格ロボットの開発企業、傲鯊智能(ULSロボティクス)でマーケティング戦略を統括する張華氏は、財新記者の取材に対してそう述べた。
ロボット産業の発展を振り返ると、外骨格ロボットの研究開発はすでに半世紀以上の歴史がある。世界初の外骨格ロボットはアメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)とコーネル大学が1960年代に共同開発した「ハーディマン」とされ、人の両手・両足の力の大幅な増強を目指していた。






















無料会員登録はこちら
ログインはこちら