秦さんは自分でできるキャパの中でお店を続けることに決めた。余計なことは考えずにラーメン職人としてまじめに生きる道を選ぶことにしたという。夫婦でもしっかり話し合いをした。
「私は死ぬまでラーメン屋をやりたいですし、できれば麺場で死にたいぐらいのことを考えています。成功する人はセンスやスピード感などもズバ抜けています。
その点、私は東京でやるには何事も実力不足でした。初心忘るべからずで、地元のお客さんに愛されるお店作りをまた一からしていきたいと思います」(秦さん)

ラーメン店の経営は、提供するラーメンの味だけでなく、さまざまな要因によって大きく左右される。従業員の確保や物件との出会いは一期一会だし、行列店になっても、近隣からのクレームで移転を余儀なくされることもある。美味しいラーメンを出せば、上手くいくわけではないのだ。
秦さんの3年3カ月の東京のチャレンジがこれからのラーメン人生にプラスになっていくことを願ってやまない。

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