「商売をなめていました」 滋賀の大人気ラーメン店が東京に進出も直面した高い壁と理不尽。「地元にUターン」した今、店主が本音で語ること

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秦さんは自分でできるキャパの中でお店を続けることに決めた。余計なことは考えずにラーメン職人としてまじめに生きる道を選ぶことにしたという。夫婦でもしっかり話し合いをした。

「私は死ぬまでラーメン屋をやりたいですし、できれば麺場で死にたいぐらいのことを考えています。成功する人はセンスやスピード感などもズバ抜けています。

その点、私は東京でやるには何事も実力不足でした。初心忘るべからずで、地元のお客さんに愛されるお店作りをまた一からしていきたいと思います」(秦さん)

「奏」の「カレーラーメン」(筆者撮影)

ラーメン店の経営は、提供するラーメンの味だけでなく、さまざまな要因によって大きく左右される。従業員の確保や物件との出会いは一期一会だし、行列店になっても、近隣からのクレームで移転を余儀なくされることもある。美味しいラーメンを出せば、上手くいくわけではないのだ。

秦さんの3年3カ月の東京のチャレンジがこれからのラーメン人生にプラスになっていくことを願ってやまない。

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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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