「商売をなめていました」 滋賀の大人気ラーメン店が東京に進出も直面した高い壁と理不尽。「地元にUターン」した今、店主が本音で語ること

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「かつて滋賀に住んでいたことがあって、緑が多くてすごくイメージが良かったんです。独立するにあたって、大阪と滋賀で悩みましたが最終的に滋賀を選びました」(秦さん)

こうして2016年、滋賀県野洲市で「ラーメン 奏」はオープンした。

“食べるスープ”とも称されるほど濃厚な鶏白湯ラーメンで、骨だけでなく肉までもスープに溶け込んだなかなか他では食べることのできない一杯で勝負をかけた。

「奏」の「鶏そば」。“食べるスープ”とも称される、濃厚な鶏白湯ラーメンだ(筆者撮影)

滋賀県では彦根市にある「ラーメン にっこう」が鶏白湯ラーメンの先駆けとして有名で、鶏白湯自体は根付いていたこともあり、「奏」にも注目が集まった。

「『JET』出身ということもあり注目はされましたが、何せ田舎だったのでオープン数カ月はなかなか厳しかったです。しかし、当時まだ滋賀県には個人店もそれほど多くなく、メディアでも多く取り上げていただけるようになりました。

毎日味のブラッシュアップや研究を重ねていくうちにお客さんも徐々に増えてきて、軌道に乗ってきました」(秦さん)

東京への移転を決意。注目を集めるも…

インタビュー中の一幕。右は筆者(筆者撮影)

毎日客数が増えていく中で、従業員やアルバイトを採用し、売り上げの拡大を図るもなかなか人が見つからない。

このままこの場所で続けていても、これ以上は伸びないのではないかと考え、秦さんは思い切って東京でチャレンジすることを決意する。

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