「クサウマい」博多ラーメンが東京で増えない理由 豚骨臭、安価なイメージゆえの薄利…だけではない

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豚骨ラーメン
九州人に愛される、豚骨ラーメン。博多ではあれだけ人気なのに、東京で本格的な豚骨ラーメンが食べられる店が少ないのなぜか。そこには、構造的な要因がある(筆者撮影)
福岡県から上京した人が多く語る「東京には、本格的な豚骨ラーメンが少ない」という言葉。ラーメンが国民食となって久しいなか、なぜ東京には「クサウマい」本場感のある豚骨ラーメンが少ないのでしょうか。ラーメンライターの井手隊長さんが複数の店主への取材をもとに、レポートします。

日本の国民食、ラーメン。多種多様のラーメンが全国に広がり、そのバリエーションの広さがラーメンの魅力の一つだが、その中でも好きなラーメンのアンケートを取ると必ず上位にランクインするのが「豚骨ラーメン」である。

テイストアトラス(TasteAtlas)が2023年に発表した「世界で最高のスープ100」では日本の豚骨ラーメンが第1位に選ばれ、世界最高のスープとしても評価されている。日本のラーメンが海外に広がっていく中で、豚骨ラーメンの存在は大変大きい。

豚骨ラーメンは福岡県久留米市発祥だが、それが九州エリアに少しずつ広まっていき、今でも各地で特徴的な豚骨ラーメンを食べることができる。特に「博多豚骨ラーメン」は全国で知られる豚骨ラーメンの代表格だ。首都圏で豚骨ラーメンというと「博多豚骨ラーメン」を思い起こす人が多いだろう。

博多豚骨ラーメンのファンを増やした「博多一風堂」

全国的な人気を獲得したきっかけの一つとして、「博多一風堂」や「一蘭」のような博多に本店を持つチェーン店の存在が大きい。

【画像13枚】「熟成臭にクレーム」「価格も都内では安すぎる」…。厳しい条件のなか、東京で「クサウマい」豚骨ラーメンを出すお店たち
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