
若い世代に高山ラーメンの美味しさを広めたい冨田さん。小学校入学までの子どもには無料、高校生までは500円でラーメンを提供している(筆者撮影)
高山ラーメンの老舗として知られる「豆天狗」の2代目の冨田佳浩さん。
高校を卒業後、20歳から父が経営していた「豆天狗」を手伝うようになり、1980年代後半にラーメンブームが到来。メディアで取り上げられるようになるも、他店に行列ができるのを見て一念発起し、製麺機と撹拌機に250万円も投じたことを、前編記事ではお伝えした。
試行錯誤し続けた自家製麺
常連からは「こんな麺は高山ラーメンの麺ではない」とまで言われたものの、冨田さんはめげなかった。最初の1~2年間は毎日データを取り続けた。毎日、気温と湿度、加水率と、その日の麺の出来をノートに書き記しておいたのだ。
例えば、「8月30日 温度32度 湿度60% 加水率28.5%」、もし失敗だったら「失敗」と書き、なぜ失敗したのかを書き残しておく。そうすると2年目からは前年の同じぐらいの温度・湿度の日のデータを見て麺作りに生かすわけだ。このトライアンドエラーで自家製麺を極めていった。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら