伝説の店主が「子どもに無料でラーメン」出す理由 高山ラーメンの老舗「豆天狗」2代目が抱く大志

✎ 1〜 ✎ 86 ✎ 87 ✎ 88 ✎ 89
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
豆天狗
若い世代に高山ラーメンの美味しさを広めたい冨田さん。小学校入学までの子どもには無料、高校生までは500円でラーメンを提供している(筆者撮影)
この記事の画像を見る(6枚)

高山ラーメンの老舗として知られる「豆天狗」の2代目の冨田佳浩さん。 

高校を卒業後、20歳から父が経営していた「豆天狗」を手伝うようになり、1980年代後半にラーメンブームが到来。メディアで取り上げられるようになるも、他店に行列ができるのを見て一念発起し、製麺機と撹拌機に250万円も投じたことを、前編記事ではお伝えした。 

試行錯誤し続けた自家製麺

常連からは「こんな麺は高山ラーメンの麺ではない」とまで言われたものの、冨田さんはめげなかった。最初の1~2年間は毎日データを取り続けた。毎日、気温と湿度、加水率と、その日の麺の出来をノートに書き記しておいたのだ。 

例えば、「8月30日 温度32度 湿度60% 加水率28.5%」、もし失敗だったら「失敗」と書き、なぜ失敗したのかを書き残しておく。そうすると2年目からは前年の同じぐらいの温度・湿度の日のデータを見て麺作りに生かすわけだ。このトライアンドエラーで自家製麺を極めていった。 

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事