伝説の店主が「子どもに無料でラーメン」出す理由 高山ラーメンの老舗「豆天狗」2代目が抱く大志

✎ 1〜 ✎ 86 ✎ 87 ✎ 88 ✎ 89
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

若い世代に、地元のラーメンの味を伝えたい

味への探求は、今も続いている。

「伝統を守りながら、若い世代のみんなが思っているラーメン像に近づけたので、美味しい一杯になっているかなと思います。

今64歳になって、麺も打って手間かけて作って、現場に立てるのはあと5年ぐらいかなと思うと、この5年で『冨田さんの作ったラーメンって旨かったな』という伝説を残したいという思いですね」(冨田さん) 

とにかく若い世代に高山ラーメンの美味しさを広めたい冨田さんは、小学校入学までの子どもには無料、高校生までは500円でラーメンを提供している。

地元のラーメンの味をこれからの人たちにも伝えていきたいのだ。 

この一杯には、高山中華そばの歴史と、冨田さんの人生が詰まっている(筆者撮影)

「高山は高山ラーメンじゃないとダメという時代も終わったし、今はいろんなラーメン屋さんがあってそれはそれでよいと思います。 

でもやっぱりもう一回、しっかりとした高山中華そばを出すんだというそこだけはブレなかったですね。ここに来てこれだけ純粋にラーメンに向き合えて、お客さんの笑顔が見られる商売ができて幸せだなと思います」(冨田さん) 

【もっと読む】「引退→64歳で新店」ラーメン店主が再出発した訳 40年働いた店を継承も5年後に新店、一体なぜ では、一度は引退したものの、64歳で新店を開いた冨田さんの生い立ちや、ラーメン店主としてのこれまでについて、ラーメンライターの井手隊長が詳細に取材、お伝えしている。
この連載の一覧はこちら
井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事