
2014年に家族でオーストラリアに教育移住し、自身は10年間日豪を往復する生活を送られていた小島慶子さん(撮影:河内彩)
実は「多くの日本人が、教科書さえきちんと読めていない」そんな衝撃の結果が、50万人以上が受検したリーディングスキルテストの結果から見えてきました。
30万部超のベストセラーとなった『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の待望の続編となる『シン読解力』では、シン読解力(教科書を正確に読み解く力)と学力やビジネスとの関係を明らかにします。
オーストラリアに教育移住をされていた、エッセイスト、メディアパーソナリティの小島慶子さん。お子さんたちの様子を見ていて「学習言語」を学ぶ大切さを実感したという小島さんに、「シン読解力」について聞きました。
「学ぶための英語」を勉強するIEC
オーストラリアで子育てをしていたとき、息子たちが英語でつまずかなかったのは、まさに本書に書かれている「生活言語」と「学習言語」の違いを踏まえた英語教育を受けられたからだと実感しています。
日本語話者の子どもたちにも、実は同じ構造があるのだなと思い、すごく腹落ちしました。
オーストラリアは移民が多い国ですから、政府が非英語話者の子どもたちに対応する仕組みを作っています。
州ごとに名称は異なりますが、西オーストラリア州ではいくつかの公立の学校に、「IEC(インテンシブ・イングリッシュ・センター)」という、英語を母語としない子ども専用の集中コースが設けられています。
息子たちも、最初はそのコースに通いました。そこには世界35カ国から来た、英語が母語ではない子どもたちがいて、「英語で勉強するための英語教育」を受けていました。
半年から1年ぐらいで、先生が子どもの様子を見て判断し、地域の学校に編入させていきます。
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