私大入学者の6割が利用!「年内入試」って一体なに? 河合塾のベテラン講師が、概要と対策を徹底解説

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採点者の心をつかむ 合格する志望理由書 改訂版 採点者の心をつかむ合格する小論文
「年内入試」は情報戦と言っても過言ではありません(写真:msv/PIXTA)
近年、大学受験が大きく様変わりしていることをご存じでしょうか?「年内入試」と呼ばれる受験方式が拡大しており、2024年度の私立大学入学者のうち、実に6割の人が同方式を利用しました。
そんな年内入試の概要や対策について、『採点者の心をつかむ 合格する志望理由書』『改訂版 採点者の心をつかむ合格する小論文』などを著し、河合塾で小論文の添削指導を長年行っている中塚光之介氏に聞きました。

なぜ近年「年内入試」が拡大しているのか

――年内入試とはどのようなものですか。

大きく分けて「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」の2つのタイプがあります。「総合型選抜」は昔の「AO入試」から名称が変更されたもので、「学校推薦型選抜」は「推薦入試」と呼ばれていたものです。

「総合型選抜」は出願時に学校長の推薦書類がなくても申し込むことができ、「学校推薦型選抜」は学校長の推薦書類が必要となります。

「一般入試」は2月1日以降に行われますが、「総合型選抜」は9月くらいから、「学校推薦型選抜」は11月くらいから書類を提出して選抜が始まり、多くは年内に合否が決まる(国公立はその限りではない)ため、一般的に「年内入試」と呼ばれています。

――近年、年内入試が拡大しているのはなぜでしょうか。

文部科学省が進めている教育改革のなかで、これまで重要視していた、「知識・技能」に偏った学力テストで評価するのではなく、「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」を評価する入試形式を推奨しているからです。

また、大学側でも入学者数を早めに確定したいという思惑もあるでしょう。特に東京都などは、学生の人数が補助金に影響するといった事情もありますので。

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