
戦前から武器製造をしていた豊和工業、小銃や迫撃砲などを自衛隊に納めている (写真:豊和工業提供)
防衛費の拡大を背景に防衛市場が活況だ。関連企業の売り上げや利益は急伸し、株価は高騰している。現場でいま何が起きているのか。死角はないのか。特集「防衛産業の熱波 防衛費43兆円の狂騒」で最前線をリポートする。
防衛装備庁は、自衛隊の装備などの受注額が多い上位20の企業名を毎年ホームページで公開している。並ぶのは重工、電機などの大企業だ。ただ、そこに名前が挙がらない中にも昨今の防衛費拡大の恩恵で売り上げを急伸させている業界の老舗は少なくない。
その1つが、戦前から銃を作ってきた産業用機械メーカーで東証スタンダード上場の豊和工業だ。
離島防衛に最適化された最新小銃20式
1907年に織機メーカーとして愛知県で創業し、戦時中には銃や航空機部品を製造していた。戦後、一時は武器製造ができなくなったが、50年代には小銃開発に乗り出し、64年に「64式小銃」が自衛隊に正式採用された。以降、小銃や迫撃砲などを自衛隊に納めている。
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