「高校入試で第1志望不合格→不本意入学」した彼が大学入試で「難関国立大理系」に受かるまで。モチベーションダウンからの"復活劇"

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受験生
高校入試では第1志望の学校へ合格できなかったのですが…… *写真はイメージです(写真:Fast&Slow / PIXTA)
大学受験では総合型選抜などが始まり、いよいよ受験シーズンに。少子化の時代でも、難関校や人気校をめぐる競争は激しく、合格までの道のりは決してやさしくありません。さらに、入試制度の多様化や学費の負担、情報格差など、受験を取り巻く環境はますます複雑になっています。
本連載では、受験生と保護者の体験談を通して、現在の大学入試のリアルをお伝えしています。今回は一般入試での合格を目指した男子生徒とその保護者の体験談です。

中島裕也さん(仮名・大学生)は、やる気を失ってしまった高校時代を乗り越えて、第1志望の名古屋大学に合格、晴れて大学生になった。

「高校入学当初は不登校になるんじゃないかと心配しました」と母親の智香さん(仮名)が話すほどの落ち込みようで始まった高校生活、裕也さんはいったいどのように乗り越え、大学受験に向かったのか、話を聞いた。

不本意のまま始まった高校生活

笑顔の親子であふれる高校の入学式、当時三重県在住だった裕也さんは、“場違い”な気分を抱えていた。高校入試での挫折を引きずっており、周りの笑顔とは対照的に裕也さんの表情は重い。第1志望だった国立の高等専門学校、いわゆる高専に落ちての入学だった。

国立の高専は偏差値が高い傾向にあり、裕也さんの志望校も学業が優秀でないと合格は難しいと言われていた。

しかし裕也さんの内申はオール5に近く、学年でも成績はトップクラス。担任からも「必ず受かる!」と太鼓判を押されての出願だった。しかし結果は不合格。仕方なく、地域で2番手と言われる県立の進学校に入学した。

地域2番手とはいえ人気の高い高校で、第1志望で進学してきた生徒がほとんど。周りは合格を嬉しそうに喜ぶ同級生ばかりだったが、裕也さんの気持ちは真逆だった。

裕也さんは第1志望の高専に向けて対策はしていた。しかし不合格になってからはショックで机に向かえなくなり、何もしないまま県立高校の入試に挑んで合格した。

「みんな第1志望やのに僕は第2志望……」、不本意な学校への入学に気持ちが乗らず、次第に学校に行かない日が増えていった。智香さんは「このまま不登校になるんじゃないかと思ったくらいでした」と当時を振り返る。

本連載では、大学入試の体験談について取材・撮影にご協力いただける方を募集しています(オンライン取材可。仮名での掲載、プライバシーには配慮いたします)。
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