長女は東京の国立・次女は関西の有名私大、姉妹でお金も労力も違った現在の入試事情。受験はホテル探しも大変「まるで旅行代理店」と母親

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姉妹
大学入試にどう挑むか、は姉妹によってもそれぞれ *写真はイメージです(写真:peach / PIXTA)
少子化により、大学進学希望者の大半がいずれかの大学に進学できる時代となりました。ですが、誰もが志望校の合格を手にできるわけではありません。大学進学を希望する高校卒業者の割合は上昇していて、特に偏差値上位校やブランド力のある大学を目指す競争は厳しいまま。
さらに入試制度は複雑化し、保護者にも情報収集と戦略立案が求められるようになっています。受験にかかる費用負担も重く、子どもの志望校合格を支えようと奔走する保護者の現実は、かえって過酷さを増しているのではないでしょうか。
そこで連載「中学受験のリアル」を担当した宮本さおりさんが、その先に待ち受ける「大学受験のリアル」に迫るのが本連載。保護者世代とは異なる現代の大学入試について、親子の体験談から描き出していきます。

数年前に娘2人の大学受験を終えた北関東に暮らす小林さん(仮名)一家。2歳違いの姉妹、千鶴さんと凛花さん(いずれも仮名)はそれぞれ、大学進学をきっかけに実家を離れたが、姉妹の合格までの道のりはまるで違うものだった。

「長女は一般入試で東京外国語大学(以下、東京外大)、次女は指定校推薦で関西学院大学に進学しました。卒業までの約半年の過ごし方は天と地ほどの違いがありました」と母親。何がそれほど違ったのか。

地方の公立進学校から一般入試に挑んだ長女

長女の千鶴さんは幼い頃から英語を習い、英語が大好きだった。そのため高校受験で目指したのは英語に力を入れていて、学年トップの子が迷わず目指す公立の超進学校。

受験は難なくクリアし、中学卒業後の春休みには地元では「行けば英語が必ず伸びる」と評判の英語専門の塾に入塾、4月からの高校生活に備えていた。

入学後の生活は高校受験が「終わった」という安堵(あんど)感はなく、むしろ大学受験が「始まった」感じのスタートとなった。学校は旧帝大を勧める先生が多く、浪人してでも京大、東大を目指しなさいという雰囲気が漂っていた。

本連載では、大学入試の体験談について取材・撮影にご協力いただける方を募集しています(オンライン取材可。仮名での掲載、プライバシーには配慮いたします)。
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