ホワイトハウスの外観(写真:Leonid Andronov / PIXTA)
2025年、日米関係は急変期に突入。日米同盟の構造そのものが、大きく揺らぎ始めている。こうした情勢下、日米関係はどう進むのか。アメリカのトランプ政権で、東アジア・太平洋担当の国務次官補を務めるマイケル・デソンブレ氏に書面インタビューを行い、アメリカ側から見た日米関係について話を聞いた。
デソンブレ氏はイリノイ州出身の弁護士で、第1次トランプ政権では駐タイ大使を務めた。国務省によると、国務次官補就任前は国際弁護士事務所のパートナーとして、アジア企業の合併・買収や、韓国・東南アジア関連案件を統括していた。アジア地域での滞在歴は25年を超える。中国語が流暢で、日本語と韓国語も日常会話レベルで話す。
高市早苗首相就任直前の10月10日、国務省で、日本、中国、朝鮮半島など東アジア地域政策を担当する国務次官補に就任した。トランプ政権高官がアメリカのメディア以外のインタビューに応じることは非常に稀だが、今回、書面による東洋経済オンラインの単独取材に応じた。
ただ、すべての質問に回答があったわけではなく、日中関係に関する質問への直接的な回答はなかった。今回のやりとりでは、日米関係、北朝鮮問題、多国間の枠組み、日本の役割などについて言及があった。
ただ、すべての質問に回答があったわけではなく、日中関係に関する質問への直接的な回答はなかった。今回のやりとりでは、日米関係、北朝鮮問題、多国間の枠組み、日本の役割などについて言及があった。
「日米関係は、かつてないほど強固」
――2025年を振り返って、日米関係全体をどう評価するか。
マイケル・デソンブレ氏/2025年10月10日に国務次官補(東アジア・太平洋担当)に就任。それ以前は国際法律事務所サリバン・アンド・クロムウェルでパートナーを務め、同事務所のアジアにおけるM&A業務等を統括していた(写真:U.S. Department of State)
日米関係は、かつてないほど強固だ。日本はアメリカにとって最も緊密な同盟国の1つであり、最も重要な貿易相手国の1つでもある。トランプ大統領は、自由で開かれたインド太平洋を維持し、暴力と混乱が広がる世界に平和と繁栄をもたらす「日米関係の新たな黄金時代」を追求する決意を固めている。
日米関係は70年以上にわたり、インド太平洋および世界の平和、安全、繁栄の礎であり続けてきたが、現在ほど強固だったことはない。両国の国民は、自由を守り、経済的機会と繁栄を促進し、両国とその国民の安全を確保するという目標を共有している。
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