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〈奇策〉サントリーが大黒柱「金麦」を発泡酒からビールに一新へ!ビールシェアは4位から2位浮上も。酒税増税のピンチをチャンスに変えられるか

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2026年10月に発泡酒からビールに生まれ変わるサントリーの「金麦」(記者撮影)

ビール業界で、大きな地殻変動が起きそうだ。

サントリーは9月29日、2026年10月に発泡酒「金麦」をビールにすると発表した。従来は配合する麦芽の比率が50%に満たず酒税法上の「ビール」ではなかったが、これを50%以上にして規格を変更する。

金麦は、発泡酒市場で他を圧倒するブランドだ。24年の販売数量は3041万箱(1箱は大瓶633ミリリットル×20本換算)と、キリンビールの主力品「本麒麟」の1360万箱、アサヒビール「クリアアサヒ」の1246万箱を大きく突き放す。

一方、サントリーにおけるビール類(ビール、発泡酒、旧新ジャンルの総称)全体の売り上げは24年に5790万箱。競合のアサヒは旗艦ブランド「スーパードライ」だけで同7334万箱を売り上げたことを考えると、規模の差は歴然だ。

「国内大手の最後発として苦しい中がんばってきたビール事業は、サントリーの魂だ」。サントリーホールディングスの鳥井信宏社長は格別の思いを語り、かねて「ビール類で早期に国内シェア25%」の目標を掲げてきた。

旧新ジャンルの市場は急縮小

同社が意識するのは、来年10月に控えるビール類の酒税一本化だ。

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