
「サントリー生ビール」は社運を懸けて、シェア拡大を狙う大型商品だ(写真:風間仁一郎 MEGAドン・キホーテ成増店)
ビールで国内4位に甘んじてきたサントリー。同社は長年、深い悩みを抱えてきた。看板商品と言えるスタンダードビール(標準的な価格帯で幅広い層を狙う商品)がないことだ。
2015年発売の「サントリー ザ・モルツ」は、販売数量の落ち込みもあり缶製品の製造を昨年3月、業務用を今年3月に終了。2021年発売の糖質ゼロビール「パーフェクトサントリービール」は昨年の数量目標の350万ケースに対し、実績は316万ケースと未達に終わった。
サントリーの鳥井信宏社長は、2023年3月の東洋経済の取材で「スタンダードビールの売り方がわからないというのが正直なところ」と語っていたほどだった。
サントリーはビール類(ビール、発泡酒、新ジャンル)における新ジャンルの割合が数量ベースで約6割と高く、酒税改正で逆境に立たされている。追い風を受けるビールのヒット商品を生み出すことが急務なのだ。
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