「GDP日本超え目前」久々に歩いたインドが別物だった…高速道路、地下鉄など交通インフラが飛躍的に進化

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急成長するインド(写真:筆者撮影)

最近、インドの情報や報道が新聞や雑誌で目立つようになってきている。この10月14日、国際通貨基金(IMF)が26年のインドのGDP(国内総生産)が4兆5056億ドルとなり、日本の4兆4636億ドルを抜いて世界第4位になるという予測を発表した。日本は、ついに世界第5位に滑り落ちることになる。実際に最近のインドは、2024年(2024年4月~2025年3月)の経済成長率は実質で「6.5%」となり、直近の2025年4~6月期も前年同期比「7.8%」増となった。

アメリカのトランプ政権によってロシア制裁のあおりを受け、関税率50%をかけられるなど揺れている部分もあるが、インド経済の成長は急ピッチで進んでいるように見える。とりわけ、高速道路の開通や都市部の地下鉄の整備、さらに日本の新幹線も参加している高速鉄道網の構築など、インフラの近代化が話題になっている。

筆者は1980年代にインドに滞在したことがあるが、経済発展とは程遠い記憶しかない。貧困がはびこる混乱と喧騒のインドがどう変わってきたのか。経済大国への道を歩み始めた、変わりつつあるインドを垣間見ようと9月末から訪れてみた。

高速道路、地下鉄など飛躍的に進行する交通インフラ

まず驚いたのが、交通インフラの整備状況が着実に進んでいたことだ。2023年2月に開通したとされるニューデリーとジャイプール近郊のラルソトを結ぶ高速道路は、渋滞のない快適な高速道路となっていた。この高速道路は、首都ニューデリーと商業都市ムンバイ間、1386kmを結ぶ幹線道路となり、2027年8月には開通する予定ともいわれている。

(写真:筆者撮影)

さらに、日本の新幹線の技術が導入されることに決まったムンバイとアーメダバードを結ぶ高速鉄道は、JR東日本が開発中のE10系車両が導入されることが決まっており、日本のE3系、E5系車両の無償譲渡など実質的な資金援助とともに、現在工事が進行中だ。土地の収容に手間取り、予定よりだいぶ遅れてはいるものの、インドの主要都市を結ぶ高速鉄道網として、その完成が待たれている。

かつてのインドで鉄道といえば、列車の屋根にまで人が乗り込むすさまじい混雑と混乱の象徴だった。そこに新幹線の車両が走る時代になったわけだ。

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