「カスハラ」に誠実に対応しても害をもたらすだけ…【クレームは宝の山】が時代錯誤になった納得理由
カスハラ加害者に対して誠実に対応しても意味がないという(写真:amadank/PIXTA)
クレームはお客様からの大切な指摘であり、製品やサービスの品質向上に役立つ企業の財産である――。「カスハラドットコム」を運営する弁護士の能勢章氏は、これまで多くの企業で見られたクレームに対するこうした姿勢はもはや時代に合っていないと言います。
ではなぜ、かつては「宝の山」ともいわれた客からのクレームへの誠実な対応が意味をなさなくなってしまったのでしょうか。その背景について能勢氏の著書『「度が過ぎたクレーム」から従業員を守る カスハラ対策の基本と実践』から一部を抜粋・編集する形で解説します。
カスハラが社会問題化した背景には何があるのか?
「金持ち喧嘩せず」ということわざがあります。金持ちはつまらないことで他人と争わないという意味です。
カスハラ問題を扱う書籍のなかには、カスハラが増えた背景には経済的な格差や貧困問題があることを指摘するものがあります。
経済的な余裕を失うと心が穏やかでいられなくなり、カスハラを行ってしまうということなのでしょう。
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