英語の落とし穴は「中学レベル」にあった! うっかりでは済まない、大誤解を招くことも

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
I don’t know him. 彼のことは知りません。
(=彼が誰なのか、私には明らかではありません)。
I don’t understand him. 彼のことが理解できません。
(=彼がなぜあんな風なのかわかりません、または、言っている意味がわかりません)
I don’t know why you’re angry. あなたが怒っている原因がわかりません。
(=あなたが怒っている理由が、私には明らかではありません)
I don’t understand why you’re angry. あなたがなぜ怒っているのか、意味がわかりません。
(=あなたがいったいなぜ怒っているのか、私には理解できません)

「知らない」と「わからない」を使い分ける

「彼」が目的語の場合には違いが明確でしょうか。knowを使った文は「彼を知りません」「彼が誰なのかわかりません」という意味です。

understandの方は「彼の言動が理解できません」という意味です。

目的語が「あなたがなぜ怒っているのか」という方が、少し紛らわしいですね。knowを使った文は「怒っている理由を知らない」「怒っている原因がわからない」という意味です。understandの方は「怒るような状況ではないのに、なぜ怒っているのがその理由が理解できない」という意味になります。

タロウさんに説明するとその場ですぐに納得してくれました。が、その後もしばらくknowとunderstandで混乱することはありました。頭でわかっても、使いこなしていくのは難しいですよね。この使い分けには慣れも大切。タロウさんが頭の中で、日本語を訳して話すことが減ってくると、徐々に間違えなくなっていきました。

冒頭で紹介したジョンには「知らない」ではなく「わからない」と言うんだよと教えてあげました。でも残念なことに、日本語の方の意味の違いは、筆者にはうまく説明できませんでした。「I don’t understand.は日本語では基本的に『わからない』だけど、I don’t know.には『わからない』と『知らない』の両方がある」くらいしか伝えられず……。

次ページ見つからない「秘密の部屋」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事