英語の落とし穴は「中学レベル」にあった! うっかりでは済まない、大誤解を招くことも

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この日は「日本はもっと外国人労働者を受け入れるべきJapan should expand its foreign workforce.」というトピックでした。研修生がひとりずつ順番に意見を述べていきます。賛成、反対といろいろな意見や理由が出される中、いよいよタロウさんの番が回ってきました。するとタロウさん、I don’t understand.と言って考えこんでしまいました。

workforce(労働力、労働人口)の意味がわからなかったのか、expand(拡大する、増やす)がわからなかったのか、とりあえずトピックの意味を説明し始めると、すぐさまI understand the question.(問題の意味はわかる)と遮られました。意味がわかったのか?と思い、筆者が話すのを止めると…but I don’t understand.と言うではありませんか。これは「やっぱりわかりません」ということ? 何がわからないのか改めて尋ねてみると、タロウさんの答えはI don’t understand my opinion.でした。

これで状況が理解できました。understandの使い方が間違っていたのです。彼はトピックの文は理解できたけれど、それについてどう思うか、賛成なのか反対なのか、「自分の意見がわからない」ということが言いたかったのです。

習うより慣れろ? いや、習ってから慣れろ

knowとunderstandの違いは、「知っている」「わかる」という日本語訳だけで覚えてしまうと、タロウさんやジョンのような間違いをしてしまいます。日本語の「わかる」という言葉は、「理解する・意味がわかる(understand)」という意味と「明らかになる・判明する(つまり、知るknow)」という意味があって、understandとknowの両方にまたがったような感じになっています。

今回のように意見や答えが「わからない」というときには、「それが理解できない」「その意味がわからない」という意味ではありませんよね。答えが「明らかでない」という意味ですので、I don’t know.と言うのが正解です。「結果がわからない」や「原因がわからない」なども、「明らかでない」という意味なのでI don’t know.を使います。

タロウさんが「わかりません」というつもりでI don’t understand.と言ったとき、筆者には「理解できません」「意味がわかりません」という風に聞こえました。ですから、トピックが理解できなかったのだろうと思ったのですが、タロウさんが言いたかったのは自分が賛成か反対か「明らかでない(I don’t know)」の方だったのです。

それから、タロウさんが言ったI don’t understand my opinion.ですが、「自分の意見が意味不明」または「自分の意見が理解できない(なんでそんな意見なのか)わからない」という意味になってしまいます。

いくつか、ほかの例で比べてみましょう。

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