「トランプ氏への話し方」石破首相なぜ成功したか 世界が驚くある「ふるまい」が功を奏した可能性

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また、当意即妙で余裕しゃくしゃくな様子も好感を持って受け止められました。

「アメリカが日本に追加の関税をかけたら日本は報復関税をかけるのか」との記者の質問に、「『仮定のご質問にはお答えをいたしかねる』というのが日本の大体定番の国会答弁だ」と返し、笑いをとり、トランプ氏も「とても良い答えだ。首相は自分が何をすべきかわかっている」とコメントしていました。

お互いの「自己陶酔性」が共鳴しあった会談

もう一つ、石破首相にとっての僥倖は、彼が意外に背が高かった、ということでしょう。

実は彼の身長は178センチ

歴代首相の中で、平成以降では最も高く、今回、190センチのトランプ大統領と並んでも、サイズ的にはそれほど、見劣りしていませんでした。

アメリカでは「サイズは力」。身長の大きな人、大きなジェスチャーでふるまう人が「力がある」と解釈されるのです。

今回、トランプ大統領は石破首相の印象を聞かれて「非常に強い男だ (I think he's a very strong man.)」「素晴らしい仕事をするだろう。もうちょっと弱いほうがよかった」と冗談交じりに答えました。

そもそも、自分が大好きで、ナルシシストの傾向のあるトランプ大統領は、同様に「強い人」「力を持った人」に惹かれるようです。

石破首相の話し方には、「自分の言うこと、することが常に正しいというナルシシズム感」が鼻につく場面が少なくありませんが、そうしたお互いの「自己陶酔性」が共鳴しあった会談だった、と言えるのかもしれません。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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