そのほかにも、トヨタ自動車の豊田章男会長や孫正義氏の名前を出してアメリカへの投資強化をアピールするとともに、「公開前の情報だが」と前置きしたうえで、ISUZUがアメリカに工場を新設するなどの「お土産」も大量投下。
自分が知っている有名人や有力者の名前をさりげなく持ち出す「Name dropping」と呼ばれる心理術を繰り出すなど、なかなかの巧者ぶりを見せつけていました。
世界のリーダーの中では、かなり異色の話し方
話の内容とは別に、この会談で最大の強みとなったのが、彼の「確証を持って話すスタイル」です。
抑揚もジェスチャーもアイコンタクトもなく話すスタイルは、世界のリーダーの中ではかなり異色。
しかし、独特の不思議なトーンと節回し、リズムを保ちながら、まったくどもらず、よどみなく話しきる。その落ち着きが「強さ」や「自信」として、トランプ大統領の目に映った可能性はあるでしょう。
一方で、「誰から、どう見られてもかまわない」というその強力な鈍感力を最大限に発揮した泰然自若、マイペースなふるまいは、時に「だらしない」「品がない」などと批判されがちです。
今回の会談では、片方の肘を椅子のアームについたまま、別の手で握手したことが、メディアによって批判されていましたが、これは実はそれほど問題ではありません。
これまでのホワイトハウスでの首脳会談でも、同じような握手をした人は何人もいました。
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