日本には、「人前での話し方」を科学的に教えてくれる教室がなかったため、10年前に、私は会社を辞めて渡米。
ニューヨークで、学術的にコミュニケーションを学び、その黄金則を体得したわけですが、結論として、「ゆっくり大きく」は正解ではありませんでした。
「声の出し方」で大事なのは「メリハリ」
もちろん、聞き取りやすい声であることは重要ですが、「声の出し方」で大事なのは、メリハリ。
「ずっとゆっくり」「ずっと大きな声」を張り上げていたら、聞く人は飽きてしまいます。同じリズム、同じトーンでがなり立てる、政治家の辻立ちのような話し方に魅力は感じませんよね。
日本では、モノトーンで、フラットに話す人が非常に多いのですが、音量やスピードを変えたり、間(ま)を入れたりすることで、緩急をつけて話すことが「声の出し方」では何より大事なのです。
そして、スピードですが、最近は特に「ゆっくりな話し方」は要注意です。
「ゆっくり話す人」と「速く話す人」どちらが知性的か、説得力があるか、については数々の研究があり、結果は分かれています。
1976年のアメリカの研究では、速く話すほうが、説得力が増し、自信、知性、客観性、優れた知識を示すことができるという結果でした。
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